NTT データ、ミラクル・リナックス、サイバートラストが IoT×エッジコンピューティング分野で協業
AI、セキュリティー技術を活用した次世代 IoT ソリューションの実現に向け、第一弾としてコネクティッドカー向けセキュリティープラットフォームの実証実験を開始
2017 年 8 月 7 日 (月)
株式会社 NTT データ
ミラクル・リナックス株式会社
サイバートラスト株式会社
株式会社 NTT データ(本社:東京都江東区、代表取締役社長:岩本 敏男、以下:NTT データ)、ミラクル・リナックス株式会社(本社:東京都新宿区、代表取締役社長:伊東 達雄、以下:ミラクル・リナックス)、サイバートラスト株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:眞柄 泰利、以下:サイバートラスト)は、IoT 分野における次世代ソリューションの実現に向けた技術開発・検証およびそれらのサービス確立を目的に協業を行うことを 2017 年 8 月 7 日に合意しました。
本協業により、産業機器への IoT 導入で培ってきた実績とクラウド基盤構築、組み込みソフトウエア、セキュリティーといった技術的優位性を生かし、まずは PKI(公開鍵基盤)(注1)を利用したコネクティッドカー向け IoT セキュリティーソリューションを中心に実証実験を、2017 年 10 月をめどに開始します。
今後、3 社の協業領域を拡大していく中で、エッジコンピューティングや AI を活用した次世代 IoT ソリューションについても技術開発を進め、将来のコネクティッドカーやスマート工場に向けた最先端のプラットフォームサービスをお客さまに提供していきます。
背景
昨今、自動車業界を中心に各方面で、コネクティッドカーおよび自動走行車の研究開発が急速に進んでいます。コネクティッドカーに対しては、複数のセンサーと通信機能を備え、自動車を起点にあらゆる情報が複合的につながり相互に連携することで、安全性はもちろん、快適性、利便性の飛躍的な向上が期待されています。一方、製造工場においては業務効率化や生産性向上、安全管理を目的に、生産設備、輸送やウェアラブル機器などといったモノやヒトにセンサーを取り付け、稼働状況・業務内容の見える化を実現する手段として、IoT 活用を検討する企業が急激に増加しています。
このような多種多様な機器から収集される膨大なデータ処理の基盤技術として、エッジコンピューティングが注目されており、相互運用性、パフォーマンス、セキュリティー、拡張性、信頼性、可用性、俊敏性を支援する次世代ソリューションが求められています。
こうしたニーズに応えるため、クラウド基盤構築、組み込みソフトウエア、セキュリティーにおいてそれぞれ強みを持つ NTT データ、ミラクル・リナックス、サイバートラストの 3 社で、コネクティッドカーを始めとする IoT 分野での高い信頼性、セキュリティーを確保したプラットフォームサービスの提供に向けて協業することになりました。
協業の概要
IoT分野において各社の有する下記のような技術と豊富な実績を生かし、次世代ソリューションの実現に向けた技術開発・検証およびそれらのサービス確立を目的に協業を行います。
- NTTデータ・・・クラウドやエッジコンピューティングの基盤技術および大規模プラットフォーム
- ミラクル・リナックス・・・車載を含むさまざまな産業機器向け OS などの組み込みソフトウエア
- サイバートラスト・・・ネットワークセキュリティー技術と電子認証センターの運用実績
まずは PKI を利用したコネクティッドカー向け IoT セキュリティーソリューションを中心に、2017 年 10 月をめどに実証実験を開始します。
各社の役割
NTTデータ- コネクティッドカーおよび IoT 分野で今後求められる大量データ処理を可能とするクラウド基盤技術、および AI 技術を活用した新サービスの創出
- 車載および産業機器向け組み込みLinux技術に加え、IoT デバイスの特徴を考慮したソフトウエアアップデートサービス「MIRACLE Secure OTA」の提供
- 組み込み専用マルウェア対策ソフトウエア「MIRACLE Anti-Malware for Linux」、ARM アーキテクチャーの「TrustZone」を利用するセキュア OS など、IoT デバイス向けセキュリティー技術の提供
- FPGA 技術(注2)の活用による、クラウド環境での大規模データ解析および暗号化処理の高速化支援
- SoC(注3)(System on a Chip)または IoT デバイス製造時点で、安全に認証情報を書込むためのシステム、および、WebTrust for CA/EV(注4)、電子署名法認定取得実績を持つ認証センター設備による、認証情報の安全な保管・公開システム提供
- IoT デバイス上で認証処理や暗号化処理を行うための SDK などの提供
- IoT デバイスのライフサイクルを通して、デバイスの安全性、信頼性、データ保護を実現するためのセキュリティー技術、運用ノウハウの提供、および、システム全体のセキュリティーリスクアセスメントを実施
今後、3 社の協業領域を拡大していく中で、エッジコンピューティングや AI を活用した次世代 IoT ソリューションについても技術開発を進め、将来のコネクティッドカーやスマート工場に向けた最先端のプラットフォームサービスをお客さまに提供していきます。
(注1) PKI とは、Public Key Infrastructure の略で、公開鍵と秘密鍵の2つの鍵を使用したデータ暗号化技術、および、電子証明書と組み合せて、認証や電子署名を行う技術の総称です。
(注2) FPGA とは、Field-Programmable Gate Array の略で、ユーザーが目的に応じてプログラム可能な集積回路(LSI)のことです。専用の処理を高速化するなど高い性能と電力効率を得られることが期待される技術です。
(注3) SoC とは、System on a Chip の略で、1 つの半導体チップ上にプロセッサーをはじめ、システムとして必要な機能の多く、もしくは、全てを実装したものです。
(注4) WebTrust for CA/EV とは、米国公認会計士協会(AICPA)とカナダ勅許職業会計士協会(CPA Canada)が定めた、電子認証局の証明書発行審査基準および運用基準などを定めた国際規格です。
株式会社NTTデータについて
NTTデータは、安心で安全な自動運転社会を実現し、未来の交通と自動車業界を支えるために、これまで公共、金融、法人などさまざまな業界における共通社会基盤構築の豊富な経験をはじめ、複数の最新テクノロジーを組み合わせてきた高い技術力、日本の情報通信技術の発展に貢献してきました。
カギとなる技術の戦略的な研究開発はもちろん、コネクティッドカー時代のイノベーション・パートナーとしてお客さまとともに、新たなビジネスやサービスの創出に取り組んでいきます。
ミラクル・リナックス株式会社について
ミラクル・リナックスは、「日本品質」の技術およびサポートにより、オンプレミス、クラウド、組み込みのあらゆる領域で活用できるエンタープライズ Linux OS を提供しています。通信事業や公共、金融事業など幅広いエンタープライズ領域での採用実績に加えて、Linux のカーネル技術をさまざまな分野に応用し、カーナビゲーション、自動販売機、医療用端末、映像配信機器など用途別専用機器や、デジタルサイネージ用プレイヤーにも組み込み Linux OS の実績を伸ばしています。
さらに、オープンソースベースの企業向け統合監視ツールやバックアップソフトウエアを開発しているほか、統合運用ソフトウエアを開発し、オープンソースとしてコミュニティに公開するなど、オープンソースの活性化に向けた取り組みも積極的に行っています。
サイバートラストについて
サイバートラストは国内で最長の運用実績を持つ認証機関であり、日本初の商用電子認証局として 20 年以上にわたり SSL/TLS 証明書をはじめとした電子認証サービスを提供しているセキュリティベンダーです。マルチ OS、マルチフォームファクターに対応した端末電子認証サービス「デバイス ID」は国内導入 No.1 の実績です。今後、利用形態や用途が拡大する IoT デバイスにおいても電子認証サービスを提供することで、利用者が、安心安全にサービスを受けられる社会の実現を目指します。
当リリースに関するお問合せ
株式会社NTTデータ
広報部 後藤
TEL:03-6234-3800
Tel:03-5546-8051
ミラクル・リナックス株式会社
マーケティングコミュニケーション部 椎名
Tel: 03-6205-9530
メール:
press@miraclelinux.com
サイバートラスト株式会社
TEL:03-6234-3800
事業に関するお問い合わせ先
株式会社NTTデータ
ビジネスソリューション事業本部 次世代技術戦略室 次世代オートモーティブ技術担当 解田(ときた)
Tel:050-5546-7982
ミラクル・リナックス株式会社
社長室 江辺(えべ)
Tel: 03-6205-9502
サイバートラスト株式会社
セキュア IoT プラットフォーム推進事業本部 白水(しろうず)
Tel: 03-6234-3800 (代表)
※ MIRACLE LINUXの名称およびロゴは、ミラクル・リナックス株式会社の登録商標です。
※ Linux は、Linus Torvalds 氏の日本およびその他の国における登録商標または商標です。
※ その他、本プレスリリースに記載されている会社名、製品名、サービス名は、当社または各社、各団体の商標もしくは登録商標です。