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「RubyWorld Conference 2015」に行ってきました!

2015/11/12~11/13 の 2 日間、松江(島根)で開催された「RubyWorld Conference 2015」に初参加しました。当社セッション含めイベント内容をご報告します。

こんにちは。ミラクル・リナックス 松永です。

さてさて、11/12(木)から 11/13(金)にかけて、島根県松江市で開催された「RubyWorld Conference 2015」に行ってきました。

会場は松江市にある「くにびきメッセ」。
宍道湖(しんじこ)に繋がる大橋川・剣先川の畔にあって、自然が身近に感じられるカンファレンス会場です。

弊社はブース出展社でしたので、あまり他のセッションは聞けなかったのですが、まつもとゆきひろさんの基調講演は聞くことができました。

 会場写真

タイトルは「セカンド・システム・シンドローム」

要は、システムが成長して大きくなってくると、全部チャラにして一から作り直したくなるという症状のこと。今までの経験があるから、作り直せばもっと綺麗にできるし、もっとパフォーマンスの良いものができるし...といったものですね。

ですが...

まつもとさん曰く、「そんなのは幻想で、大抵うまくいかない。」とのこと。
Perl6 や Python3 の事例を引き合いに、「彼らでさえも苦しんでいる。セカンド・システム症候群は本当に恐ろしい。」と言っていました。

#ちなみに Perl6 には 15 年の歳月をかけても未だ公開されておらず、Python3 については、前のバージョンとの互換性の問題から、リリースから 7 年経っているにも関わらず前のバージョンを使っている人の方が圧倒的に多いとのこと。

それで、Ruby も 1.8 から 1.9 に上げるときに、この症状に陥ったそうです。
やはり互換性の問題から、普及するまでに 5 年くらいかかったけど、それでも比較的軽い症状で済んだとのことでした。

そのポイント、つまり「どうやってセカンド・システム症候群を克服するか?」については以下の点を挙げていました。

  1. 全部捨てることを避けて、ひとつずつ着実に...
  2. 一気に変えようとしない。変化は少しずつ...
  3. 互換性を維持しながら...

おそらく、作り直すことを考えた場合、「互換性を維持する。」というのが非常にハードルが高いんじゃないかと思いますが、「普及するためにはこれが重要だ。」とのことでした。

昔、多少ですが開発経験のある私としては、非常に興味深い内容でした。

講演「mruby による監視システムの拡張機能の提供」

さて、弊社のメンバーも講演を行いましたので紹介します。

11/12(木)には、弊社鈴木が「mruby による監視システムの拡張機能の提供」というタイトルで講演しました。

「MIRACLE ZBX」の監視機能を拡張するために、監視エージェントと連携する C のローダブルモジュールから、mruby で作られたモジュールを呼び出して監視情報を取得するというものです。

マルチプロセスで動かすことを想定すると、データ共有のためにシェアードメモリが必要で、整合性を保つためにセマフォを使った排他制御をする必要があったとのことで、その実現方法について作成した mruby-semlock ライブラリやコードの記述を含めて解説しました。

さらにこのモジュールの使い方についても説明し、若干のデモを行いました。

クリックで拡大

ちなみに、MIRACLE ZBX の詳細についてはこちらからどうぞ!

「クラウド時代のエンタープライズ Linux」

また、12/13(金)には、弊社押田が「クラウド時代のエンタープライズ Linux」というタイトルで、ランチセッション(ショートプレゼンテーション)に登壇しました。

10 分間という短い時間でしたが、先月松江市にオープンした「松江ラボ」の話を含め、日本のお客様に安心して使っていただける「エンタープライズ Linux」の紹介をしました。

オンプレミス環境でも、プライベートクラウド環境でも、パブリッククラウド環境(Azure)でも使うことができること、円建ての決済で為替リスクが無いので日本のお客様も予算化しやすいこと、日本の法律に準拠しているので安心して使えること、そして安くお使いいただけることなどをお話ししました。

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MIRACLE LINUX については、こちらから!

12 日の夜にはレセプションがありましたが、地元の公式ゆるキャラ「しまねっこ」も登場し、まつもとさんや、「Rails Girls」創設者のリンダさんと共に大いに盛り上げてくれました。

最後になりますが...

今回 RubyWorld Conference に初めて参加しました。
企業や自治体、教育など、さまざまな立場の方々でこのイベントを支えていて、何というか、一体感を感じることができました。

そういえば松江市では、中学校の技術家庭科の必修項目の中で「Ruby の利活用」を正式決定し、来年度から全中学校で実施されるそうです。

未来のルビイストを育てるのに自治体が積極的に取り組んでいるということですので、これからますます楽しみですね。

以上で、私からの参加報告を終わります。

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