プレスリリース

IoT 機器向け Linux OS「EMLinux」の最新版が NXP 社製の産業向け高信頼プロセッサに対応

～ QorIQ Layerscape 1046A および 1043A を搭載するさまざまなボードで EMLinux が利用可能に～

2020 年 3 月 31 日
サイバートラスト株式会社

サイバートラスト株式会社（本社：東京都港区、代表取締役社長：眞柄泰利　以下、サイバートラスト）は、産業グレードの長期利用を実現する IoT 機器向け Linux OS「EMLinux」が世界的な半導体サプライヤーの NXP Semiconductors N.V.（以下、NXP）社製のプロセッサ「QorIQ Layerscape 1046A」および「QorIQ Layerscape 1043A」に対応し、最新版の EMLinux 2.1 として提供することを発表します。このたびの対応により、既に対応済みの「Zynq UltraScale+ MPSoC 評価キット(ZCU102)」と「RZ/G2E用 96 開発キット(EK874)」に加えて「QorIQ Layerscape 1046A Reference Design Board(LS1046A-RDB)」および「QorIQ Layerscape 1043A Reference Design Board(LS1043A-RDB)」で「EMLinux」を利用可能とし、Linux を利用する IoT 機器メーカーに向けて SoC^※1 の選択肢を拡大しました。4 月 1 日より、これらの SoC に対応した評価用 SDK（Software Development Kit）を提供開始します。

「EMLinux」は、組込み機器や IoT 機器に必要なネットワークや GUI 用のソフトウェアパッケージが標準で揃っているため、独自開発部分に注力した開発をすぐに始めることができます。また、産業機器など長期間運用する製品に向けて 10 年間脆弱性パッチを提供する長期サポートをご利用いただけます。さらに、サイバートラストの組込み Linux の実績を生かした各種ドライバー開発や高速起動、Linux とリアルタイム OS 共存などの各種 OSS 関連の開発支援も合わせ、ワンストップでの対応が可能です。

NXP 社の Layerscape シリーズは、高いネットワーク性能や低コスト・低消費電力の利点と、24 時間 365 日 10 年間連続稼働が可能といった特長をもつ高信頼プロセッサで、適する用途として産業用ロボットや産業制御機器をはじめ、エッジコンピューティングやゲートウェイ、通信機器などのネットワーク接続をもつ機器が挙げられます。また 15 年以上の長期製品供給プログラムに対応しており、「EMLinux」と組み合わせることで、産業・通信分野においてより安定して長期間安心にご利用いただけるようになります。

サイバートラストは、このたびの「QorIQ Layerscape 1046A」および「QorIQ Layerscape 1043A」への対応に続いて、「EMLinux」に対応するボードの追加や機能拡張を含め段階的にアップグレードを実施していく予定です。また今後、「EMLinux」と IoT 機器の製造から廃棄までセキュアなライフサイクル管理を実現する「セキュア IoT プラットフォーム^※2」と組み合わせた「EM+PLS」の提供により、IEC62443 などの国際標準規格に準拠した Linux OS の設定方法や機器認証情報の安全な管理方法などを一気通貫で提供し、産業機器ベンダーやメーカーの認証取得を支援してまいります。

サイバートラスト株式会社について

サイバートラストは、日本初の商用電子認証局として 20 年以上にわたり提供している認証・セキュリティサービスと、ミラクル・リナックスのカーネル技術やオープンソースソフトウェア（OSS）の知見を応用したオンプレミス、クラウド、組込み領域向けの Linux/OSS サービスを展開しています。また、これらの技術や実績を組み合わせ、IoT をはじめとする先端分野に向けて、「ヒト・モノ・コト」の正しさを証明し、お客様のサービスの信頼性を支えるサービスを推進しています。
「信頼とともに」。サイバートラストは、IT インフラに関わる専門性・中立性の高い技術で、安心・安全な社会を実現します。