サイバートラスト、各種電子文書の安心・安全なデータ流通を実現する「iTrust e シール用証明書」を提供開始
〜 e シール発行可能な認証局として国内初 JIPDEC トラステッド・サービス登録を取得 〜
2023 年 8 月 2 日
サイバートラスト株式会社
サイバートラスト株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:北村 裕司 以下、サイバートラスト)は、一般財団法人日本情報経済社会推進協会(JIPDEC)※1 のトラステッド・サービス登録(認証局)を取得した認証局より発行する e シール用証明書(以下、iTrust e シール用証明書)を 2023 年 8 月 2 日より提供開始します。「iTrust e シール用証明書」によって e シール ※2 を電子文書に付与することで、発行元の組織から発行されたことの証明と真正性の確保が可能になり、安心・安全なデジタル社会の実現を支援します。iTrust e シール用証明書を発行する iTrust 電子署名用認証局が、JIPDEC トラステッド・サービス登録(認証局)を取得し、 また、e シールに係る認証局の登録基準を満たした JIPDEC トラステッド・サービス登録(認証局)を取得したのは日本国内初となります。
<背景>
組織が発行するデータの信頼性を確保する仕組みは、主に欧州において「e シール」と呼ばれています。日本国内においては、総務省をはじめ各団体がガイドラインや指針を策定しており、2022 年 1 月の「改正電子帳簿保存法」において、電子取引で授受された請求書や領収書、見積書などの電子保存の義務化や、2023 年 10 月からのインボイス制度における適格請求書の電子化などにおいて、なりすまし防止や改ざん防止の対策として e シール活用への期待が高まっています。
JIPDEC は、総務省が 2021 年 6 月 25 日に公表した「e シールに係る指針」を参照して、e シールに関する登録基準を策定するとともに、電子証明書を発行するサービスを審査し、その信頼性をわかりやすく公表する「JIPDEC トラステッド・サービス登録」※3 を行っています。このたび提供開始する「iTrust e シール用証明書」は、JIPDEC の厳格な基準に基づく審査が実施され、JIPDEC トラステッド・サービス登録(認証局)を取得しました。
サイバートラストの「iTrust e シール用証明書」は、サイバートラストが厳格に審査した組織のみに提供されるため、組織が請求書や領収書などの電子文書を発行する際に、「iTrust e シール用証明書」を用いて e シールを付与することで、電子文書の発行元である組織の実在性や正当性を証明することができます。「iTrust e シール用証明書」には、組織の実在確認などの審査時に確認した情報を記載するため、インボイス制度における適格請求書発行事業者登録番号を記載することも可能です。これにより、電子的に発行した適格請求書に「iTrust e シール用証明書」によって e シールを付与することで請求書の発行元を明らかにし、なりすまし防止や改ざんを検知することができます。また、適格請求書を受領した際には、付与された e シールから請求書発行元の企業名や適格請求書発行事業者登録番号を電子データとして取得することが可能となります。
「iTrust e シール用証明書」利用のメリット
- 電子文書が対象の組織より発行されたものであることを証明可能になります
- 該当の電子文書が改ざんされていないことの検知が可能です
- e シールから適格請求書発行事業番号を取得することができます
「iTrust e シール用証明書」により e シールを付与する主な電子文書
- 注文書、請求書、領収書
- 各種証書・証明書、品質保証書、廃棄証明書
- 組織や学校が発行する各種証明書
- IR 関連資料、株主総会資料などの組織が公開するドキュメントなど
「iTrust e シール用証明書」を発行する iTrust 電子署名用認証局は、国際的な電子認証局の監査規格である WebTrust for CA 監査 ※4 に合格し、Adobe 社の認定するルート証明書リスト(AATL ※5 )に対応しており、Adobe Acrobat や Acrobat Reader の署名パネルおよび証明書ビューアで、利用者が直観的・視覚的に発行元証明と改ざんの有無を確認できます。
「iTrust e シール用証明書」は、以下の 3 つの方法で提供します。
- USB トークンタイプ
iTrust e シール用証明書を USB トークンに格納して提供します。 - HSM タイプ
お客様側で準備される HSM に格納して提供します。 - iTrust リモート署名連携タイプ
「iTrust リモート署名連携タイプ」は、「iTrust リモート署名サービス」を利用し、利用者の署名鍵 ※6 はサイバートラストが運用する電子認証センター設備内の HSM※7 で安全に保護され、厳格なアクセス管理により登録されている担当者のみが電子文書に e シールを付与することが可能なため、お客様は HSM の運用負荷なく安心して利用することができます。iTrust リモート署名サービスは、 JIPDEC の厳格な基準に基づく審査が実施され、JIPDEC トラステッド・サービス登録(リモート署名 / 電子契約)を取得しています。
サイバートラストは、「iTrust」シリーズのデジタル署名により重要な電子文書の高い信頼性を確保し、企業の安心・安全なビジネスプロセスのデジタル化と業務効率化の実現を支援します。
このたびの「iTrust e シール用証明書」の提供開始と JIPDEC トラステッド・サービス登録にあたり、JIPDEC は以下のようにコメントしています。
一般財団法人日本情報経済社会推進協会(JIPDEC)常務理事 山内 徹様
「JIPDEC は、『iTrust e シール用証明書』を発行する認証局について『JIPDEC トラステッド・サービス登録(認証局)』の登録基準への適合性を審査し、トラストサービスとしての信頼性に係る評価結果を公開しました。これにより、民間企業等が発行する様々なデジタル文書の発出発行元の真正性を保証する e シールの普及に弾みがつくことを期待します。」
「iTrust e シール用証明書」について
iTrust e シール用証明書は、サイバートラストが厳格に審査した組織のみに向けて発行する「e シール用電子証明書」を活用し、組織が発行した電子文書に e シールを付与することで、発行元の証明と改ざん対策が可能で、電子文書に高い信頼性と真正性を確保することができます。
https://www.cybertrust.co.jp/signature-certificate/
関連 Web サイト
- ※1
- JIPDEC とは:安心安全な情報利活用環境の構築を目的に、プライバシーマーク制度の運営、電子証明書を発行する認証局等の信頼性を評価するトラストサービス評価事業、情報の保護と活用に関する調査研究・政策提言、電子署名法に基づく特定認証業務の調査、ISMS 等情報マネジメントシステムの普及啓発等を行う団体。
- ※2
- e シール とは:電子文書等の発行元の組織等を示す目的で行われる暗号化等の措置であり、当該措置が行われて以降当該文書等が改ざんされていないことを確認する仕組みです。
- ※3
- JIPDEC トラステッド・サービス登録とは:インターネット上のサービスを第三者機関である JIPDEC が安全なサービスであることを確認し、信頼性(トラスト)を担保する仕組み。
- ※4
- WebTrust for CA 監査とは:米国公認会計士協会(AICPA)とカナダ勅許会計士協会(CICA)が定めた、電子認証局の証明書発行審査基準および運用基準などを定めた国際規格。
- ※5
- AATL とは:「Adobe Approved Trust List」として、Adobe 社が求める要件をクリアした電子認証局のリスト。AATL に登録された電子認証局から発行される PDF 文書署名用電子証明書により、法人(組織)名、住所、署名者の肩書(または所属部署)、署名者の氏名について PDF 上で簡単にデジタル署名の有効性を検証でき、 署名者本人が押印したものであることの確認が可能です。
- ※6
- 署名鍵とは:電子証明書に紐づく秘密鍵をデジタル署名で使用する場合に署名鍵と表現しています。
- ※7
- HSM とは:Hardware Security Module という安全な機器で、秘密鍵を HSM に保管し不正に外部にコピーされない対策を行ったうえで、電子証明書を契約者本人以外が利用できないような厳格な認証を行い、クラウド上で電子署名することができます。
サイバートラスト株式会社について
サイバートラストは、日本初の商用電子認証局として 20 年以上にわたり提供している認証・セキュリティサービスと、ミラクル・リナックスのカーネル技術やオープンソースソフトウェア(OSS)の知見を応用したオンプレミス、クラウド、組込み領域向けの Linux/OSS サービスを展開しています。また、これらの技術や実績を組み合わせ、IoT をはじめとする先端分野に向けて、「ヒト・モノ・コト」の正しさを証明し、お客様のサービスの信頼性を支えるサービスを推進しています。
「すべてのヒト、モノ、コトに信頼を」。サイバートラストは、IT インフラに関わる専門性・中立性の高い技術で、安心・安全な社会を実現します。
当リリースに関するお問い合わせ先
サイバートラスト株式会社
広報担当:椎名・野口
メール:press@cybertrust.co.jp
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