2020 年 01 月 24 日
さまざまな業界で活用が進む電子契約書/ 電子契約化のメリット
本連載の一回目では「電子契約」とは何か?、また紙の契約書と同等の法的効力を持たせるための要素などについて解説しました。今回は電子契約化のメリットについてお話しします。
業務効率化、契約処理の迅速化
電子契約にすると、契約締結プロセスの煩雑な業務が電子化によって不要になり効率化できます。契約書の印刷、製本、封入、郵送、捺印、保管、進捗管理、督促などの作業を効率化することができます。
コスト削減効果
電子契約の採用による大きなメリットにコスト削減効果があります。
印紙税法の対象となる文書は書面の文書に限られています。このため、電子契約で取り交わされる電子ファイルには印紙税がかかりません。請負契約や不動産売買契約など課税文書を用いた契約を行う企業にとっては、電子契約を採用することで、節税効果が期待できます。また、印紙税のほかに契約書を送付する際の郵送費や紙の契約書を保管しておくための費用も必要なくなります。
信頼性の確保
電子署名では、電子認証局から発行される「電子証明書」を用いて、なりすましと電子文書の改ざんを防止することができます。 電子署名された電子文書は、署名者本人により作成されたことと、署名後に文書が改ざんされていないことが保証されているため、信頼性を確保できます。
検索性とコンプライアンスの強化
さまざまな部署がさまざまな相手と継続的に契約を取り交わす企業において、ひとつひとつの契約に問題がないか、適切なタイミングで締結されているか、などをタイムリーに管理することは難しい作業です。しかし、契約を電子化することで膨大な数の契約書を容易に検索・閲覧・共有することができるため、契約進捗管理、契約文書管理においてコンプライアンスを強化することが可能になります。
次回は、電子契約における電子証明書の役割について解説します。
本記事に関連するリンク
- リモート署名サービス
書面の電子化や電子契約で求められる長期に渡る真正性を保証する長期署名に対応したクラウドサービスです。 - 電子署名用証明書
WebTrust 監査に合格した書面の電子化や電子契約のための信頼性の高い電子署名用証明書です。 - 本人確認サービス
主務大臣認定を取得し、犯収法に対応したオンラインでの本人確認や現況確認を実現するクラウドサービスです。